1日24時間という限られた時間を活かすためには、「自分にとって何が大切で、何が必要ないものなのか?」を明確にしていく必要があります。そのため、まずは「自分にとって一番重要なものは何か」ということを知っていきながら、限られた時間を有効に使っていきましょう。

人生の中で「やっておくべきこと」を後回しにしていませんか
「やったほうがいいのはわかっているけれど・・」「そのうち始めようと思っているけれど・・」という感じで、なんとなく後回しにしていることはありませんか?
このような予定は、意識してスケジュールに入れていかなければ、ずっとそのまま先送りになっていくものです。その内容はというと、今すぐには必要はないけれど、将来的に自分にとって活かされるであろうものが多く、例をあげると以下のようなものがあります。
- 自分を成長させる学び
- 未来への投資
- 目標達成に関する行動
- 人間関係の充実
- 読書
- 運動習慣
- 美容
- 心と身体のリラックス
- 家族との時間など
この分野にあたるものは、緊急性がないため、後回しにしたり、疎かになりがちです。でもそれは積み重なると、数年後に大きな差になっていくため、今のうちから、時間の使い方を見直していく必要があります。
時間管理のマトリックス
時間管理といえば有名な『7つの習慣®︎』の中に、スティーブン・R・コヴィー氏が提唱した「時間管理のマトリックス」という表があります。この表は、時間を「緊急度」と「重要度」を軸に4つにわけ、時間を客観視することができるものです。

第一領域(緊急かつ重要なこと)
多くの人は日常の大半を第一領域にに使っています。これは緊急性が高いことが多く、例としては、期限の迫ったものの対応や、不測の出来事、子どもの発熱、病気や体調不良、クレーム対応などがあります。
この領域は「やらなければいけないこと」が多く、ここに多くの時間を取られると「やりたいこと」に時間を費やす余裕がなくなっていきます。
第二領域(緊急ではないが重要なこと)
第二領域は「重要ではあるけれども緊急ではないこと」であり、多くの人が「やらなければならない」と思っていながらも、つい後回しにしてしまうものが含まれています。先送りにしがちではありますが、ここでの時間は、あなたの人生にとても大きな影響を与えるため、意識して取り組んでいく必要があります。
- 自分を成長させる学び
- 未来への投資
- 目標達成に関する行動
- 人間関係の充実
- 読書
- 運動習慣
- 美容
- 心と身体のリラックス
- 家族との時間など
ここで使った時間と労力は、後になって大きなリターンとなります。普段は気が付きにくいところではありますが、優先的に予定に取り込んでいくことが大切になっていきます。細かい用事を入れてしまうと、この時間をとることが難しくなるため、先にこの第二領域の予定をスケジュールに書き込んでいくことをお勧めします。
第三領域(緊急だが重要ではない)
この第3領域は「緊急ではあるけれども重要でない」ものが入ります。この中には、多くの中断や、意味のない会議、メールや電話、ラインなどによる中断があり、かなり頻繁に起きるものが多い領域です。この部分に時間をかけすぎると、多くの時間をかけたわりには達成感が少なく、不満ばかりが残ってしまいます。
この領域の対処法は、自分でなくても良いものは人に頼む、すぐにやらなくてすむものは後回しにする、事前にどうするか対処法を決めておくなど、自分の時間とエネルギーを取られすぎなようにしていくことが大切です。
スマホを手にする時間が多い現在では、ラインやメールの通知で、物事が中断される場合が多いでしょう。その場合、通知がくるたびに開けて返信していれば、その時の行動を中断し、集中力を奪ってしまいます。スマホは決まった時間だけ開く、ラインの返信は、緊急の場合以外は、時間に余裕がある時に返信するなど、この領域にエネルギーを取られないように意識をしていきましょう。
第四領域(緊急でも重要でもない)
この第4領域には「重要でも緊急でもないこと」が入ります。本来なら避けていきたい領域ですが、第1や第3に時間を取られ過ぎてしまい、疲れがたまってしまった場合などに、この第4の領域に時間を使いたくなります。
この領域には、テレビやネット、だらだらとSNSを見る、人の噂話など、生産性のないことが多いため、時間をかけすぎると、無気力感に襲われてしまうこともあります。そして、時間と労力をかけたにもかかわらず、その見返りはなく、無駄が多い時間となります。
かけた時間とリターンのバランス
それぞれの時間の使い方を見ていくと、かけた時間と労力に対して、どれだけのリターンがあったかによって、その時間の内容がわかります。時間や労力をかけたわりにリターンが少ないものは、まず先に手放し、リターンの多いもの(生産性の高いもの)に時間を使うように変えていきましょう。

余裕を持たせる

1日のスケジュールを決める際には、闇雲にあれこれと詰め込んでしまっても、うまく進まなかった時に不満が残る原因になります。そのため、スケジュールには必ず「余裕を持たせる」ということを意識していきましょう。
自分のキャパを超えた量や、無理のあるぎっしりなスケジュールは、、気持ち的にも体力的にも負担になってしまいます。できなかった分がどんどん明日以降に延びてしまうのは、気持ち的にもよくないため、余裕を持ったスケジュールをてていくことをお勧めします。
達成感を感じるコツ
予定を先延ばしにしてしまったり、やることができなかったりすると、達成感を持つことができません。達成感を持つことで、行動がスムーズになったり、意欲が湧くというメリットがあるため、達成感を感じながら物事を進めていくことが大切です。
付箋を使って、1つ1つのやることを書いていき、やり終えたら捨てていく。1日にやることを手帳やノートに書き出して、やり終えたら線で消して行くなど、小さな達成感を感じながら日々を過ごしていきましょう。
やっぱり大事な自分の価値観

4つの領域に入る項目は同じでも、人によって入れる場所は違います。子どもとの時間を例にとると、子どもが小さい間は、専業主婦として過ごし、子どもと一緒に過ごす時間を最優先にする人と、仕事を中断せずに子育てを続けていく人とでは、同じ「子どもとの時間」という項目でも、入る領域が変わってくるためです。
その時の基準はやはり「自分の価値観」になります。仕事、趣味、子育て、学び、自分時間など・・。その人にとっての価値観が「人生をどう生きるか」ということに繋がり、そして1日の時間の使い方をも変えていくのです。
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