子育てが落ち着いて自分の時間が増えたとき、寂しさや虚無感から不調になってしまうことがあります。これを、「空の巣症候群」〜エンプティネスト・シンドローム〜と言います。
空の巣症候群とは?
長い長い子育て期間を終えて、いざ時間が増えたとき、この時間をいったい何に使ったら良いのか、わからなくなってしまうことがあります。
主に、40代から50代の女性に多く、子育てが終わったことで、自分自身の役割が減り、ライフステージの変化によって、心身に不調が起きたり、喪失感や虚無感に襲われることがあるのです。

空の巣症候群になりやすい人は?
全ての人が「空の巣症候群」になるわけではありませんが、なりやすい人の特徴を見ていきましょう。
子育てを生きがいにしてきた方
今までずっと、子どもを中心とした生活をし、そして子どもを生きがいにしてきた方ほど、子どもが巣立った後に、大きな孤独感を感じることが多いものです。自分のことは二の次に、子ども優先で過ごしてきた長い期間、
それを後悔していたり、自分を犠牲にしたとは思っていなくても、生活の中心であった子育てが終わってしまったことで、寂しさがやってくるのは不思議なことではないのです。
趣味がない
自分自身が夢中になれることや、空いた時間があっても特にやりたいことがない場合、今まで子育てに使っていた時間をどう使って良いかがわからず、戸惑ってしまう人も多いです。これまで趣味といったものがなくても、これを機に、この先の長い人生を楽しむ趣味を持つことや、新しいことにもチャレンジしていくことで、生活に充実感が出てきます。
人とのコミュニケーションが少ない
子どもを介したお付き合いのみで過ごしている方や、家族以外の人と接することがない場合、子育てが落ち着いた後で、孤独感を感じてしまうことがあります。子育てとともに、人間環境は変わっていきますが、子育てが落ち着いてきてからの人間関係は、今までとは違った人間関係に出会うチャンスです。
パートナーとの関係
子どもとの時間が減ると、パートナーと過ごす時間が増えていきます。そんな時、日常のことや悩み事などを話せたり、心許せる関係になっていれば、子育て後に夫婦の時間が増えたとき、改めて2人で過ごす時間を楽しむこともできます。
専業主婦
家庭が生活のメインになっている場合、社会に出て働いている女性に比べて、子育て後の孤独感は大きくなりがちです。男女別で見ても、男性は仕事という分野で生きがいを感じることができる反面、専業主婦として過ごしていた場合、その先の未来に何を目標にしていけば良いのかがわからなくなってしまうためです。
空の巣症候群の症状
体に現れる症状
食欲不振
動悸
息切れ
倦怠感
疲労感
頭痛など
心に現れる症状
虚無感
孤独感
寂しさ
何もやる気にならない等

乗り越え方
空の巣症候群の症状を乗り越えるために、おすすめの方法を下記にご紹介していきます。
- 自分の人生を生きることを意識する
- 子育て中にできなかったことをやってみる
- 仕事をはじめてみる
- スクールや習い事をはじめてみる
- 人間関係を拡げる
- 趣味や好きなことをやってみる
- 運動などで身体を動かす
思っているだけでなく、実際に身体を動かすことで、「これからの人生を生きるヒント」が見つかっていきます。
まとめ
子育てが終わって、何をしたら良いのかわからない方は、今からその先の未来のために、何か好きなことを見つけ、それを活かして仕事をしたり、生きがいにすることで、毎日を充実させることができます。今はまだ、目の前の子育てに忙しく、自分のことに構う余裕がない方も、子どもはいつか巣立ちます。
いつかくるその時に、必要以上に寂しさを感じてしまわないためにも、今からやりたいことの準備をしておくことで、時間を有効に活用しながら、人生を楽しむことができるのです。少しずつでも進めていけば、数年後、数十年後には、大きな差になっていきます。
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