結婚や育児によって止むを得ず専業主婦になり、長い年月を過ごしたとき、ふと自分自身が人生の後半になっていることに気づく時期があります。子どもが小さい頃は、子どもと過ごす時間を大切にしようと、子育て中心の生活を送っている女性も、40代、50代になり、これからの働き方を考えるように変わっていきます。その先に「どんな働き方をしていけばよいのか・・」と悩む女性も多いのではないでしょうか。

パートという働き方と単純作業

子育て優先の仕事選びは、どうしても選択肢が狭くなりがちです。時間や場所を優先して探していく以上、仕事内容やキャリアアップについてこだわっている場合ではない・・というのが本当の気持ちだったりしますが、実際に、家事や育児と両立しながら働くとなると、単純作業の仕事が多いのも現実だからです。
単純作業はいくらでも変わりが効きます。そのためやりがいや生きがいを感じることは少ないかもしれません。時間に制限があり、どうしても優先しなくてはならないことがある時期はそれでもよいのですが、年数を重ねていくうちに「もっと専門性のある仕事がしたい」と思うようになることが多くなります。その時期は子どもに手がかからなくなってくる頃から顕著にあらわれてくることが多く、多くの女性が悩みを抱えるようになるのです。

専門性を持つ


子育てが落ち着いて、いざ社会に復帰しようとしたとき、自分に特別なスキルがないことに気づく人は多いもの。そして、パートの時期にやってきた仕事は、代わりがたくさん効くということもあり、何かしらの資格を取ったり専門性を高めたりして、今後の転職に備えている人も増えています。専門性があることで自分を活かすことができ、強みにもなるため、簿記やIT関連の資格をとる人も多苦なりました。しかし、資格を取っただけで評価されることは稀であり、それを実務で活かすためには「資格×実務経験」が必須となるのです。

「資格×実務経験」

資格を持っている人は本当にたくさんいます。そしてそのほとんどが「使うことなく持っているだけ・・」という現実もあります。資格や専門性を活かして働くためには、履歴書に書いてある資格数よりも「実務経験」が重要視されます。私が派遣で企業の総合受付の仕事をはじめる前、秘書検定やマナー講師の資格など、資格を取ることにこだわっていた時期がありました。それは「それがなければできないかも・・」と思っていたからです。しかしそれは単なる思い込みでした。受付のスキルがアップしたのは、実際にその仕事を経験し、多くの対応をしたことで臨機応変な接客やマナーが身についていったからです。

まとめ

やりたい仕事があったり、ブランク後に仕事をはじめたいと思ったとき、いきなり理想通りの働き方ができるとも限りません。ブランクがある以上、どうしても実務経験の有無が差になってしまうものですが、経験を積む方法はいくらでもあります。「未経験歓迎」のものからはじめてみる、期間限定の仕事からはじめてみる。短期や単発のものからはじめてみる等、まずは実務経験を積み、履歴書に書けるものを増やしていくことが大切です。もし「自分には特別なスキルがない」と思っていたとしても、「今」の自分ができることを1つ1つはじめていくことが、これから先の働き方を充実させる第一歩です。